ジャイロ

この茫漠たる荒野でのジャイロのレビュー・感想・評価

この茫漠たる荒野で(2020年製作の映画)
3.8
NEWS OF THE WORLD

「茫漠」

だだっ広くて、とりとめのないさま。ぼうっとしてはっきりしないさま

(原題の方が個人的に好みです)

レッドリバーと聞くと、思い出すのはハワード・ホークスの『赤い河』ジョン・ウエインも良かったし、いい映画だったなぁ‥

吹きすさぶ風、荒々しいテキサスの大自然

スターウォーズに出てきそうな荒野がどこまでもどこまでも果てしなく続いている

そして、河のように流れる牛、牛、牛、

とにかく牛のイメージが強いし、牛ってこんな字だっけ?(久しぶりにゲシュタルト崩壊しました)


南北戦争の傷跡が生々しく残る南部。そこは、ただ生きていくことすら簡単ではない厳しい時代。初めはどこか似つかわしくないトム・ハンクスでしたが、トム・ハンクスらしさを残しつつも、いつの間にやら西部劇の世界に馴染んでました。さすがトム・ハンクス。

子役のヘレナ・ゼンゲルはドイツ人。ドイツ人の彼女が、なぜインディアンの言葉しか話さない少女の役を演じているのか、この物語を見ていけば、いずれ分かるのですが、ロードムービーよろしく、トム・ハンクスとこの不幸な少女が歩む小道は、やがて寄り添い絆となって、別れという終点に向かってまっすぐ続いていくのです。

(´;ω;`)

つい口角が緩んでしまう。こういうラストは、なかなか味わえないよね。