このレビューはネタバレを含みます
よかった。
あらすじでもうヤバいんだけど、本質的には突然の不幸そのものはもちろん残された人たちが悲しみに耐えられないあまり心に蓋をして本当の意味で喪失してしまうことのツラさ、みたいなことなんだろうな。台詞ないのにTシャツ、ミートボール、壁の穴などありふれた物と表情だけでしっかり語ってくる。
愛してたからこそ苦しまなければならない理不尽。愛する人を失くしたとき、こんな結末になるんだったら最初からいない方がよかったなどと思ってしまうだろうか。この夫婦の場合は「If anything happens i love you」という言葉があったからなんとか再生が見えたが、そうでなければどうなんだろうな。
『メッセージ』のラストを思い出すな。たとえ悲しい結末を分かっていても失くすことを選ばなかったのが主人公だった。弓おじはそれができなかったけど間違っているとも思えない。