たくや

サムジンカンパニー1995のたくやのレビュー・感想・評価

サムジンカンパニー1995(2020年製作の映画)
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オンライン試写会で拝見!

90年代の韓国、女性の仕事進出が難しく、女性の仕事に対しての差別的な扱いが横行している。そのなかで、OL3人が大企業の不正事件を暴いていくストーリー。

半沢直樹っぽさとショムニっぽさが入り交じる。
誰が黒幕なのか?というサスペンス的な楽しみ方。まさに半沢直樹的。
そして、仕事とはなにか?を考えさせるテーマも良かったから、飽きずに最後まで観れた。
女性たちの活躍する姿にワクワクしたし、最後のスカッとJAPAN的なところも良いし、単純なエンタメとして観たら楽しい。


※以下、悪い点。

けど、ちょっと待ってください。
これはもの申したい。
問題の軸を見事にズラし、論点を上手に反らし、“いい話”にまとめてる。
ネタバレになってしまうから、詳しくは言えないけど、一番の問題点をあっさり描いてる。もっとも大事なのは別にある。

さらに、この話は90年代は~的な感じになってるけど、いまの韓国は日本と同じくまだまだ仕事の面で女性進出は上手くいっていない。国際基準より下だし、過去の話みたいに描いてるのには違和感がある。もっと言うと、まだまだハラスメント問題は根強いよね、韓国。
そう考えると、最後の最後の結末はおかしい。解決していない女性進出に対して、韓国が上手くいっているように描くのは嘘だと思う。

あと、日本やアメリカへの敵対意識を匂わせ、“韓国人って良いよね!”感を出すのはやめて欲しかった。


ストーリーは良いのに、その裏にあるテーマの描き方の嫌らしさを感じる作品。
この気持ちをぜひ分かっていただきたいので(笑)ぜひ観てみてください😂
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