IPPO

声もなくのIPPOのレビュー・感想・評価

声もなく(2020年製作の映画)
4.0
今年初の映画レビュー&今年初の劇場鑑賞。先行上映会行ってきたらパンフが無料特典でラッキー。

ひとことでジャンルやストーリーを言い表わせない。…そういう韓国映画久々で嬉しい。
『万引き家族』や『私の少女』に似ていると上映後のトークショーで語られた。なるほど、自分としてはベタかもだが『パラサイト』的な市井の人々が転落の一途を辿るヒューマンサスペンスだったような。美しい田舎風景。貧困と混沌がむしろ爽やかに映る妙。

ユアイン演じる言語障害を抱える青年は、もしかしたら無戸籍の存在なのかも。隠れるつもりはないが表には出ないように生きてきた。そんな彼が初めて生身の感覚で社会と繋がる出来事だったんじゃないかな。


監督的には韓国の童話「ウサギと亀」に着想を得たのだとか(内容は日本と全く違う)。調べてみたらなるほど、となるはず。

この先さらに世界から注目を集めそうな一作。
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