このレビューはネタバレを含みます
素晴らしい。
間違いなく現時点で今年1番。
村上春樹だいすきで、原作も読んでるけど、かなり設定変わってて、最初あれ?となったけど、観ていくうちに、不思議と村上春樹作品を強く感じたし、それ以上のものも感じた。
ドライブ・マイ・カーが収録されてる短編集「女のいない男たち」に収録されてるシェエラザードの話も入ってたりするので、もはや原作とほぼ違う作品かもしれない。車が黄色ではなく赤なのも、原作と一線を画してる示唆なのかなと思うほど。
3時間もある作品だけどほんとに早く感じた。作品の登場人物のどこかの部分が、観る人のどこかの部分に完全に重なるからかもしれない。少なくとも僕はそうだった。
特に岡田将生の車の中での長い語りのシーンは、思い出すだけで力が入るし鳥肌がたつ。凄まじかった。
あと三浦透子さんは前から大ファンで、でもそれを抜きにしても本当にすごい演技だった。
もう一回行こうかな。禁煙してるけどタバコ吸いたくなった。
(追記)
2回目鑑賞
ワーニャ伯父さんの印象的なシーンが重要な局面で形を変えて使われているところ、ヤツメウナギの話が、取り方によっては家福に対する音の気持ちそのものに受け取れる所、高槻が語る自分と向き合うことの高槻が語るからこその難しさの表現、吉田大八監督のカメオ出演シーンをあらためて確認できて満足。しばらく映画の事ばかり考えそう。