ぽーちゃん

ドライブ・マイ・カーのぽーちゃんのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
2.8
いかにもカンヌが好きそうな作品だなぁ、、、、、と思った。
好き嫌いが分かれる作品かも、、、、でも、アカデミーも選ぶ、ということは好きな人が多いのかな??
アタシは2つの理由で、イマイチ気持ち入らなかったなぁ、、、、、。

村上春樹が好きな人は多く、毎年ノーベル賞を期待されては外れるよね。
アタシはなんだか食わず嫌いで村上春樹は読まないし、『ノルウェーの森』も観てないのだけど、人から聞いて知った話と、初めてこの作品で村上作品に接した共通点として、彼はSEXを何かとても特別なものと位置づけて、詳細に描写したいのだね。それが好きになれない一つ目の理由。

そして、人生について考えろ!さぁもっと小難しく!!!と“哲学すること“を強要してくるところが鼻につく。
それが好きな人には堪らないのだろうと思うけれど、アタシはなんでも反芻して哲学してしまう自分の性格を“めんどくさい“と思ってるので、そんなめんどくさい面を引き摺り出されるようで嫌悪感。

良かったのは、劇中劇の俳優さん達。
特に手話で演じる韓国人のダンサーと中国語で演じる台湾(香港?)の女優さん。
手話の彼女夫婦のエピソードが、この作品の中の唯一の“救い“だった。
小難しく大仰なロシア演劇(チェーホフ)を、多言語(手話すら交えて)で演じる、という劇中劇のスタイルが、多様性を表現していて、それは本当に素晴らしい演出法だと思った。

そして、何より良かったのは、ドライバーを演じた三浦透子さんの演技。
他のどの登場人物よりもリアリティがあったと思う。

広島から北海道までフェリーでって、どこから??って思ったけど、新潟まで行ったんだね。へ〜そういうルート採りする!???
ロードムービーというには中途半端。

兎に角、感想を言葉にするとどんなに頑張っても、真実から離れていくような、想いを言葉にすることを否定するような、そんな後味。
あ〜、また色々と反芻して考えてしまうんだろうなぁ、、、、、。
ぽーちゃん

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