最後まで悲しい物語である。
シリーズ主役のマイケルの最期までを描いた文字どおり「コーダ(最終章)」である。パート3が不評だったので、新たにディレクターズ・カットを入れて、再編集した作品。
裏事情によれば、元々二作で終わる予定だったが、「ワン・フロム・ザ・ハート」の大失敗によって生じた借金の返済のために、パート3を撮ったらしい。そりゃ駄目なはずだ。
それを抜きに観ても、ロバート・デュバルに出演を断られたり、ウィノナ・ライダーがやる予定だった娘のメアリーが、ソフィア・コッポラ(どこを取っても魅力が無い)になるなど御難続きで、やはり二作で終わるべきだった。
肝心の最期も、ディレクターズ・カットではアッサリ終わらせたのも疑問だし、売りの冒頭のシーンもラストシーンも、むしろパート3のやっつけ仕事の方が良かったと思う。
はたして、このシリーズの鬼子なのか?