『ゴッドファーザー PART III』の再編集版。筋書き的にはpartⅢと大きな違いはなく、オープニングやエンディングが変わっていたり、微妙にカットが違ったりしている感じ。
内容的にはシリーズのエピローグ的な立ち位置の作品で、主人公の最晩年を描いている。コッポラが言うには、1〜2の後日譚としたかったらしく、そもそもオリジナルのほうもタイトルを『PART III』にはしたくなかったみたい。確かにこの内容でpartⅢは違和感ある。
そういう意味では機会があればオリジナル版も見てみたいけど、この再編集版がコッポラ自身の最初のイメージに最も近いのかなとは思う。
感想としては、やっぱり終盤のオペラシーンは圧巻で、緊迫感と臨場感が半端なかった。過去の回想シーンも効果的に使われてて、最終的には主人公の人生や生き方に思いを馳せることができる。
登場人物が多い分、大枠のストーリーは複雑になりがちだけど、それぞれのキャラクターの関係性や、そこから生まれる親愛や恋愛的な感情の機微は、今作が最も分かりやすい。
それにしても今回はじめて1〜3を通して鑑賞してみたけど、最後までチープな表現は1つもなくて、流石のシリーズだなと。重厚で良質な映画体験ができて、大満足でした。