春陽

浜の朝日の嘘つきどもとの春陽のネタバレレビュー・内容・結末

浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

自宅にTVがあり、ネットや配信で映画が見放題のご時世に、映画しかやってない施設で上映時間をあわせて映画を観るだけというのは、かなり贅沢な時間の使い方な昨今。映画館に救われ、通っている身としてはとても良い作品だったし、凄く台詞に気を使っている様に感じた。

高畑みつきと柳家喬太郎師匠の掛け合いがとても良く「おい、じじい!」や「なんだ小娘!」と口は悪いのだが、話し方なのかキャラなのかあまり嫌な感じにならず、逆に笑いにしてくれていた。柳家喬太郎師匠は本当に嫌みのないカラッとした感じの人で、口の悪さも愛嬌に感じるのだから流石だと思う。パンフを読むと、俳優ではない自分にオファーが来たという事は『こういうおじさんが良いのだろうな』と自然体で演じたとの事。こういう人柄なのかね。大久保さんの先生は、ご本人のキャラに上手くのせたな…という感じ。演技としては最初はちょっとぎこちなく見えるたが、国立大をでて社会人を経験した土壌があってか先生らしさもあったし、プライベートで男性にだらしがないという芸人としてのキャラも綺麗にはめ込んでいたのでとても自然体にみえた。ラストの二本立てについてのこのクレームの入れ方で笑いを取れるのはこの人らしいなと思った。

ただ、親や遺産は分からんでもないが、450万の半数が埋る町の人の寄付は現実味がなかったかな。 閉館するのを惜しむ声があるなら分かるが、ないからこうなっている訳で。
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