ユウ

エスター ファースト・キルのユウのレビュー・感想・評価

4.1
まず一言。
ファーストちゃうやんけ!!

物語の時系列としては、一作目で触れられた(わかるだけでも)7人殺して精神病院に居たというところから。

エスターがイカれたサイコ女(作中表現まま)であるのはもちろん変わらないが、エスターを「発見」した家族も3人中2人がサイコ。
サイコとサイコが真人間の父親の前で小競り合いをするシーンはかなりドタバタコメディ風だった。
前日譚であるため、エスターもやや詰めが甘い部分がある。この辺りは、今作の失敗を材料に改善したのであろう。
シンプルにサイコファミリーに入るが故にやりづらかった部分も考えられるが。

物語的な破綻は少ないものの、ラストの火災を放火と断定された経緯については正直疑問が残る。
それから、(如何ともしがたいが)エスター役のイザベルがすっかり大人になっており、いくら若々しい外見とは言えエスター役を演じるには少し無理があった。

サイコスリラーとしては前作とはまた違った印象を残す作品となっている。サイコとサイコの争いは特にマンネリ回避として素晴らしいエッセンスだった。
だがその分、あくまで前作を鑑賞済の人向けという毛色が強いと感じた。

はじめにファーストちゃうやんけ!と書いたが、エスターという名になってからはファーストではある。
しかし、原題ではOrphan first killなので、やはりファーストちゃうやんけ!
ユウ

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