ヘンダーソン

あの夜、マイアミでのヘンダーソンのレビュー・感想・評価

あの夜、マイアミで(2020年製作の映画)
2.8
各々の立場から黒人の自由や影響力について考える4人の男、マルコムX、カシアスクレイ、サムクック、ジムブラウンが集まった一夜を描いたブラックムービー。
集まっていたことはわかっているけど、何を話していたか実際にはわからない。そこを想像して作品にするなんて、とてもロマンチックだ。
舞台作品を映画化しただけあって、あまり動きのない会話が中心の作品なので、少し退屈。

マルコムXを理解出来ていなかった。過激思想の持ち主だと思っていたが少し違うようだ。黒人至上主義には違いないが、もっと勉強しなければ。
今にポップも黒人も関係なく一本化したチャートを楽しめるようになる。というサムクックの言葉が実は一番リベラル。

でも、やはり黒人がメインの映画ってどうしても広義の意味で人種問題の枠組みから抜け出せない。勿論そういった問題に取り組む必要があるのはわかるけど、更に一歩進んだ作品、黒人が自由に自然な関わり方をしている映画がもっと観たいな。実はそういった作品が一番社会性を帯びているのだと思うけど。