劇場上映により洗脳効果が格段に上がっていて良かった。フェチ要素は全面でなく車の衝突と性行為を並列で描き、それが微妙に交差していく際の最大瞬間風速を狙い観客の認識を上書きしてこようとするのが好き。洗車の機械的動きと性行為が重なった瞬間から取り返しがつかなくなる。
本作の凄さは観賞後にこそ見えてくる。本作により認識を上書きされることにより自動車という何気ないものに「グッときてしまう」。自分はシネマート新宿でのクラッシュ観賞後にテアトル新宿にて「花束みたいな恋をした」を観たのだが、だいぶ自動車が気になって困った。