たむ

ソングバードのたむのレビュー・感想・評価

ソングバード(2020年製作の映画)
2.4
コロナ禍でも映画人は映画を作るしかない、という意気込みは感じさせるパンデミック映画です。
実際にパンデミック中のロサンゼルスで撮影を敢行したということで、映像にその時にしか撮れないドキュメンタリー性は確かにあります。
少し先の未来、コロナが進化してより強力な致死性の高いウイルスになった世界を舞台に展開します。
免疫があるものとないものとに二分された世界の中でのラブ・ストーリーが描かれるわけですが、少々唖然とします。
クライマックスにかけてのあまりにも楽観的な展開には、これまでの苦労は何だったのか…と思わざるをえません。
ハリウッド映画らしい超リベラルなテーマはパンデミックやウイルスの恐怖よりも管理社会に対する警鐘のほうが重要なようです…。
正直なところ、ウイルスとパンデミックの恐怖という意味では『コンテイジョン』や『アウトブレイク』のほうが恐ろしいと感じます。
パンデミックの中で恋人が会おうとするのは、『哭悲』でもそうでしたので、物語は、作りやすいのでしょう。

そんな映画としての欠点をある種の人々には補ってあまりあることもあります。
アレクサンドラダダリオさんが出てます。
しかもシンガーソングライターで歌います。
コスプレもして出てきます。
ダダリオさんのファンには必見ではありますね。
たむ

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