ザ・ホワイトタイガーのvivoのレビュー・感想・評価

インドという極端な階層社会を舞台にしているものの、被支配者の複雑な感情や、支配から抜け出せない構造的・心理的な仕組みには、どんな人間社会にも通じる普遍性を感じた。支配はたぶん無責任を生み出してしまう。そして無責任はしばしば麻酔のように心地よいから癖になってしまう。いま自分を支配しているものの正体と、それを自分が受け入れている理由を改めて特定したくなった。