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誰かの花のimaponのレビュー・感想・評価

誰かの花(2021年製作の映画)
3.9
被害者加害者それぞれの悲しみ苦しみ。
ヘルパーの子が助けた虫、次の日は死んでた。

大石吾朗の「交通殺人」子役の子の「殺人者が」の言葉に悲しくなる。

次男坊が両親を被害者の会に呼ばなかった理由。母親が語る裁判での父親の振る舞い。植木鉢過失の離婚男の娘に当てたケーキのメモ。60年代のような団地の近所付き合い。登場人物の苦しみや悲しみ、憎しみの中で見せる優しさにズシンと。

和田光沙のエレベーター独白。誰かにしゃべるだけで心が軽くなれる。それがカトウシンスケである事の必然。
登壇でカトウシンスケと二人で言ってたけど、あそこへ持って行くまでの喫煙所での関係性、距離感は絶妙だった。カトウシンスケの役はけっこう危ないからね。亡き兄への強いコンプレックス。鉄工所で仲間に独り言のように問いかけてる。

また登壇トークでの和田光沙の役者としての新しい感情の目覚めの話。今後も楽しみ。

吉行和子、老いた母親役とても素敵。

考えてたらタイトルがすごく良いではないか。
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