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冷血のクリームのレビュー・感想・評価

冷血(1967年製作の映画)
3.8
1959年にカンザス州の農場主ハーバート·クラッター·一家4人が殺害された事件を元にしたカポーティ原作の映画化。彼は執筆の為、実際の殺人犯と交流を重ね「冷血」を書き上げています。もう少し短くても良かったかな?って思います。長く感じ途中退屈な場面もありました。徹底したリアリティを追及した為か、地味ですが、絞首刑のシーンは脳裏に焼き付きます。

刑務所で知り合ったディックとペリーは、出所後強盗をして大金を手にした後、メキシコへ行く予定だった。 しかし、押し入ったクラッター邸には金庫はなく、手に入ったのは40ドル。 しかも、一家を皆殺しにしてしまい、2人は凶悪殺人犯として、警察に追われる事になるのでした。



ネタバレ ↓



2人はメキシコへ行き、 強盗や偽造小切手での支払いを繰り返していた。 そして、その後、ラスベガスで逮捕されます。クラッター家の使用人だった服役囚が警察に囚人仲間だった2人にクラッター家の事を話た事が逮捕に繋がった。
計画をしたのはヒコックで、殺したのはペリーだった。ペリーは、母にも父にも愛情を貰えず、父には銃を突き付けられ引き金を引かれた経験があり(空だった為助かった)、その時の父の姿が突然甦り、その幻覚の中、一家を皆殺しにしたのだった。
充分な証拠と本人達の自供から、死刑判決が出た。ところが、彼らは判決を不服として何度も控訴をし、1960年4月14日に2人は絞首刑に処されたのだった。




クラッター一家を惨殺する現場の描写や最後に死刑になるまでの2人の様子がリアリティがあり良かったです。グロく惨殺するシーンは無いけど、今まで物腰の軟らかく見えた方が突然スイッチが入り、無慈悲に殺しに来るシーンは、被害者側からしたら、物凄く恐怖だったと思います。また、死刑が決まってから死を待つ2人の様子や独房、死刑台等も当時の感じが反映され興味深かったです。
ラストに首に縄を掛けられる時に恐怖するペリー達の姿は強烈なインパクトがありました。良かったけど、ホントもう少し短くて良いと思います。
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