豚肉丸

ブレット・トレインの豚肉丸のレビュー・感想・評価

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)
4.6
新幹線内にある荷物を盗んで降りるだけの簡単な仕事のはずが、次々に殺し屋が乗り込んできたことでそう簡単には進まなくて...というお話

初っ端からトンチキ日本で笑った。
意外と「馬鹿な映画!」という印象は薄い。新幹線内という限られたロケーションなので、基本的に会話劇で進むような構成。何も絡みが無い個性豊かな登場人物達が会話劇の中で徐々に関係を作っていき、ある瞬間から殺し合いに発展する。雰囲気としてはタランティーノ映画に似ているのだが、ハリウッド映画なので一つ一つのアクションが派手で爆発も多く、最終的にはタランティーノというよりもただ単にお馬鹿映画という印象が勝ってしまった。
いつの間にか乗客が消えていたり乗務員が消えていたりと、ガバガバな点は多くあるけどそもそも映画自体がガバガバなのでそこまで気にならない。

複数のストーリーが絡み合い、最終的に一つへと纏まっていく流れはなかなか面白い。完璧とは言い難いが十分に楽しめる。
トンチキでサイケデリックな日本描写も面白い。この日本の雰囲気が映画の雰囲気と噛み合っていて、それによりさらにお馬鹿映画の印象を強めていた。
にしても『エンター・ザ・ボイド』もそうだけど、外国人が考える東京ってどうしてこんなサイケデリックなんだろうか。個人的には面白いから良いと思うけど。

タイトルの弾丸列車、絶妙にダサい。
豚肉丸

豚肉丸