監督はいったい日本をどこぞの治安底辺国家と勘違いしているのか。(なんて言ったら原作の立場がないが…いや、もう少し原作のが大人しかったな)
伊坂幸太郎『マリアビートル』が原作。たしかに、間違いない。未読の方には驚きかも知れないが、(京都に着くまでは)殆どそのままであったはず。ただ小説はもう少しシンプルで、洗練されている。しかし、映画版はそれでクセがあり楽しい。伊坂らしい台詞回しや、心地よい裏切りなどはしっかりと残しながら後半にかけて派手さとエンターテインメント性が加えられている。正直無理に舞台を日本にせず、ガラッと雰囲気を変えた方が後半のシリアス感は出せたと思う。こればかりは仕方ないけれど、ハリウッドの日本は面白すぎる。
これはこれでいい。しかしここで一番伝えたいのは小説版もいいぞ。伊坂幸太郎を読もう。読みやすいし。