さき

ボクたちはみんな大人になれなかったのさきのレビュー・感想・評価

3.2
坂元裕二脚本のドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」にあるセリフ
「どこにでもいる子になりたくない子って、どこにでもいるよね。」
を思い出した。

過去を振り返る青春回顧録的な映画、ここ数年とても多い。
時系列をどんどん遡っていく構成がおもしろい!
人の行動には必ず根拠があると思っているので、最初に出来事を見せて、次に遡ってこういう出来事があったからこうなってます、と示す構成が気持ちよい。

物語は主人公の視点のみで描かれているけど、これ、かおりをはじめとする女性たちの視点で見ると全然違う物語なんだろうなーというのがわかりきっており、なんとも言えない気持ちになった。
そのあたりは「花束みたいな恋をした」が両視点で上手く描かれていたかな。
描きたいものと時代が違うから比べるのもナンセンスだけど。

自分はこの映画を自分ごとと捉えるにはかなり若くて、鑑賞物と観るには少し老いている、絶妙な年代だなー
(タワレコのシーンでの伊藤沙莉のめっちゃシャギー入った髪型は やってた)
そして、この人10年前から時止まってるなー……、という人が身近にいたから、なんかこう、なんとも言えない感情に、、、
それって世代とか時代特有なんじゃないかと思っている。
いまの時代のいま若者がこういう状態になるとは思えないけど、どうなのでしょうかね。
人は自分をはじめて肯定してくれた人のことを忘れられないものなのかな。
さき

さき