浅草キッドのugaのネタバレレビュー・内容・結末

ビートたけしが浅草で芸を学び、芸人になるまでの物語。

エイトビートのようなリズムのある漫才をやりたいという思いから →じゃあ二人で漫才するから「ツービート」　は驚いた。ビートたけしの「ビート」はそこからだったのか、と。
あれだけ人気を博していた浅草芸人の師匠が時代が変わるにつれて 浅草から客が減っていき、苦境に追いやられるとは反対に 浅草から出ていったタケが芸人としての人気を得ていく逆転構図がなんとも嬉しいような悲しいような気持ちで心がぞわぞわした。
芸者に誇りを持っていた師匠がとうとう工場で働き始めたシーンはなんだか哀しくなったし、売れてきたタケの漫才を見に来たチハルが 芸に笑いながらも 舞台で輝くタケを嬉しく思う涙であふれている姿がウルっと来た。

過去と現代の時代の行き来がとてもうまく、物語の構成的にもすごく上手な映画だった。
時代の流れとともにテレビを夢見て浅草フランス座から出ていったタケに対して 師匠は怒っていたが、タケが出ていった後もその売れているタケを裏で応援しているエピソードもすごく持っていき方が上手かった。

役者の演技に関しては たけしの右目をぴくっとさせる癖を柳楽優弥が上手く演じていたのがすごく「たけし」だな～と思った。
CreepyNutsの二人が出演してるのも知らなくて出てきたときは結構驚いた。笑

改めて脚本と監督を務めた劇団ひとりの凄さと ビートたけしという芸人の生きざまを知れて良かった。