2024/05/10鑑賞。
柳楽優弥がビートたけし過ぎる。
『だが情熱はある』の若林と山里がそうだったけど、
それ以上に「モノマネじゃなくて本人にしか見えない」圧巻の演技。
なんて説明したらいいのかわからないが、
「たけしを演じている」というよりも「たけしが○○している」という感覚になる。
若い頃のたけしなんて見たこともないのに、確かにそこにいる。
『戦場のメリークリスマス』のラストシーンの、あの澄んだ目のたけしを若くしたような、愛らしくて実直なたけしが本当に良い。
大泉洋の深見千三郎も見事過ぎる。
愛と怖さと面白さをあんな塩梅で出せるのは大泉洋だからだと思う。
ナイツ土屋の演技に違和感がないのも何気にすごい。
内容については、
たけしと深見のやりとり全てが好きで、
特にためてた伏線を粋に使っていく後半は何度も食らった。
たけしが賞金を深見に渡すシーンの無言の間も天才的。
終盤の同じシーンをもう一度流すのは、いるのか?と思ったけど
分かりやすくて良かったとも思う。
ラストのワンカットは本当にグッとくる。
映画だからこそ描ききれないフランス座の日々を凝縮して見せることで、より味わい深く感じた。
劇団ひとり、お見事です。