建野友保

Billie ビリーの建野友保のレビュー・感想・評価

Billie ビリー(2019年製作の映画)
4.2
ビリー・ホリデイと、ビリー・ホリデイの真実を取材し続けていた作家、リンダの足跡を辿った複層構造のドキュメンタリー。ビリーの真実とリンダの末路は藪の中ですが、その藪の深さこそがテーマと言えるのかもしれません。
「奇妙な果実」が黒人差別を訴えた曲だということは何となく知ってはいましたが、ここまであからさまな歌詞だったとは気づかず、赤面の思いがします。白人富裕層が集まるナイトクラブでこの曲が披露されたことも、衝撃的でした。ともあれ「不幸な時が一番幸せだった」という壮絶すぎるビリーの生涯には絶句してしまいます。
最後に、この映画を紹介してくれたピーター・バラカンさんに感謝。
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