Maririri

ホムンクルスのMariririのレビュー・感想・評価

ホムンクルス(2021年製作の映画)
3.5
新宿でホームレスのような生活を送る名越はブラックカードホルダーでもあり暮らしに困ることはないが記憶もない。名越の家代わりの車に訪ねてきたのは研修医の伊藤。頭蓋骨に穴を開け、人間が使っていないと言われる脳の大部分を覚醒させることであなたに生きる理由ができるはずだと言う。生きることに前向きではない名越は興味本位でその手術〈トレパネーション〉を受ける。翌日から左目だけで見ると、人の抱える心の闇が視覚化するようになる。それと対峙すると名越に転移してゆく。伊藤はそれを「ホムンクルス」と呼んだ。

いったい伊藤は名越に何の為にこんな手術をさせたのか?

『街の上で』では朝ドラに出演するイケ俳優、『まともじゃないのは君も一緒』では普通がわからない数学大好き予備校講師、今回は脳の働きに尋常ではない執着をみせる研修医を演じる成田凌。七変化まではいかずとも演技の幅が前より広がっていて楽しいですね。どうか真摯に歳を重ねてくれますように。

トレパネーションの手術シーン(簡単にお伝えすると、額の皮切って頭蓋骨にドリルで穴あけます)もきっちり見れちゃいます、そりゃ清水監督ですもの。血の出るシーンに込める観る者への圧に負けそうになるけど心臓痛くなりながら目を開けて見てやりましたよ…。
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