しゅり

キャラクターのしゅりのレビュー・感想・評価

キャラクター(2021年製作の映画)
3.8
後半の無理矢理さ(誰がどう見たって犯人が向かうのはそっちだろうになんでそこだけノーマークなんだとか、あの爺さんと犯人の繋がりについての説明と設定が雑だとか)はさておき、しっかりとしたエンタメサスペンスでそれぞれの人間性や行動指針となる部分、信念となっている部分が形取られた理由が表現されていて(キャラクターってタイトルなだけある)面白かった

フカセさんが絶賛されているのがとてもわかる魅力的なサイコパス殺人鬼だった 魅力を感じるサイコパスとはその人の環境と背景、心情や思考回路が台詞やら物語の筋で細かく説明されなくても体現されているかどうかなのかなと思った
作品におけるサイコパス殺人鬼の人格を「正常でない人」という意味で仮定するならば、「ここまで壊れてしまった人」というのがわかりやすくかつ納得のいく形で描かれているかどうかが重要なのかなと思う
そういう意味で、この人がダガーとして自己確立してしまった理由そのものが物語の要であり最後の台詞でありタイトルでもあるのはシンプルにかっこいいし、これ主人公は完全にフカセさんだな
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