殺人を犯す犯人が狂っているのか、自分の才能に悩み、殺される人がでてもなお家族に狂気が向かうまで（自分自身に不利益がおよぶまで）ほんとうのことを隠して「オリジナルのキャラクターです」と言いはる漫画家が狂っているのか、そんな暗いテーマと、いつの間にかふたりがまざりあっているような、いつ誰が犯行を犯してもおかしくないような狂気の伝染という見せ方はほどよい背筋の冷たさを感じさせる。
一方で、アメリカ映画を感じさせる無能な警察を登場させるご都合主義はいただけない。病気の高齢者にやられるし、急いで家に向かう菅田将暉をすぐに追いかけず、事件を防げない。
菅田将暉に狂気を感じさせ、いつのまにか入れ替わってしまったかのような構図をつくりだすためのご都合主義に思えてしまい後半集中力が持ちませんでした。
中村獅童と小栗旬の組み合わせといい、隣人13号を彷彿とさせる映画。
