ドルジ

BLUE/ブルーのドルジのレビュー・感想・評価

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)
4.2
83点(100点満点中)
〈脚本〉39/45点
松山ケンイチ演じる主人公のことを、誰もが「本当に良い人だなあ」と思うような脚本・セリフ・演技が組まれており、だからこそ「これじゃ勝てないよなあ」とも途中から思えてしまうのが切なくて良かった。主人公と後輩だけでなく、柄本時生も割とメインキャラとして絡んでくることで本作の深みが増していると思う
〈演出・撮影〉21/25点
直接的なセリフではなく、なんでもない会話の中で主人公周りの過去や人間関係の変遷を説明したり、登場人物の顔を映さず後ろ姿で心情を描写するシーンも多く、非常に“映画的”に上手く作られていた。人間模様に重きを置いていると思いきや、普通にボクシングシーンも迫力があって楽しめた。主人公から木村文乃への思いが直接語られるシーンは無いけど、細かい演出で十分伝わるように作られていた。ラストの柄本時生のボクシングシーンの演出が急に安っぽくてそこだけ残念だった
〈音楽〉6/10 点  
〈演技・キャスティング〉9/10 点 
松山ケンイチの“良い人”感、東出昌大の“強者男性”感と体作り、柄本時生の“漫画の中のキャラ”感がそれぞれ素晴らしかった
〈印象〉8/10
予想以上に面白かった。終盤にありがちな感動路線になりかけたのが残念だったのと、もっと露骨に余韻を残してくれる終わり方でも良かったかも 
ドルジ

ドルジ