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ジョゼと虎と魚たちの37のレビュー・感想・評価

ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)
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花は死にゆく、美しく静かに死にゆく。ジョゼ三作品(犬童版、アニメ版)見たけど、この作品が一番静か、だったなあ。ベースは犬童版なんだけど、2020年代感が凄くて、一番身近に感じた。光と影の印象が強くて、そもそもジョゼとヨンソクは住む世界が違うよな、っていうのがくっきり描かれてた気がする。雨、雪、っていう韓国映画二大描写がきっちりあって、うわ〜韓国映画だ!!って凄く興奮してしまった。紅葉のシーンもすごく印象的。犬童さんが日本のジョゼ虎は「恋」はぶつかるように描いたけど、韓国版の「恋」は慈雨のように沁みたってコメント寄せてて、ほんとにそうだよなと思うなど。Googlemapで旅に出るのがなんとも現代的だった。水族館のシーン堪らなかったな。あと日本では大阪の下町が舞台だと思うけど、韓国でも地方に置き換えられてて面白かった。日本版でも好きなシーンだったけど再開してジョゼが引き止めるシーン、今回も美しかったし、가지마요.って響きが好き。やっぱりジョゼはいつ見ても魅力的。花も落ち葉も美しく死にゆく。
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