いがらっしー

明日の食卓のいがらっしーのレビュー・感想・評価

明日の食卓(2021年製作の映画)
-
メインから脇役まで、熱量ある俳優部で、素晴らしい作品だった。
条件や設定は違えども、子育ては大変だということをえがきながらも、ありとあらゆる苦悩を絡ませた脚本だから、とことん重たい。
『石橋ユウ』君という名前の10歳の息子を育てている3組?のママ達(いや、4人のママかも)が、
それぞれに抱えていた悩みは、最初は足の裏に付いた米粒程度だった筈。いや、寧ろ大変な子育てを楽しんでいる様でもあった。
なのに、ふとした切っ掛けで、どこも家庭が壊れていく。
子育て真っ只中の人たちには特に共感を呼ぶに違いない。
子どもを虐待してしまう親を観た時、自分には全く関係ない話だと言い切れる親は一人もいないと思う。子どもは生半可では育てられないから。
育児は大変だけど、彼女らの子育ては未だ半分も終わってない。
もう子育て世代ではない私には、ラストのボケた母親と息子の関係性や、未だにマトモに働きもしない息子を育てた母親に、嘗て自分がして来た子育て(親子関係)の因果を観た気がして、恐ろしくなった。
いがらっしー

いがらっしー