あんなにキレの良い空虚な1週間初めて観た。
脚本家が同じなだけあって「今は大人しいけどキレたらとんでもなくヤバい主人公」「主人公は凄く強いけど凄くボコられる」「いきなり出てくる謎の組織」などジョン・ウィックシリーズとの共通点が多いように感じる。
でもジョン・ウィックシリーズの二番煎じかと言われたら、そこは全く違う。主人公が一見ただのおじさんというのもあるけど、とにかく誰かをボコボコにしたくてたまらないという暴力衝動を抱えている点が一番大きい。だからバスの扉が開いてチンピラ共が乗り込んでくるのを心の中では歓迎してたり、そいつらをボコボコにした後は抑え込んでいた衝動を解放したお陰か妙にテンションが高い。
そう考えると物凄くタチの悪い奴ではあるが、このアクションが凄まじくスカッとするタイプのもので、観てるこっちも楽しい。更に後から「家族を守るため」という理由も付随してきてもう止まらないの何の。この辺の意地悪さもたまらねぇ。
劇中のアクションやバトルも最高。1つ1つの殺傷力がえげつないし、変なカメラの揺れや編集が少ないお陰で動きが見やすいのもありがたい。ギミック満載のラストは下準備から既にワクワクするし、戦うのがおっさんおじさん達（しかもその内の1人は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドクことクリストファー・ロイド）というのも新鮮。
