あるところに獰猛なライオンがいました。
ライオンはある日、自分の仲間だと思っていたライオンがネコとして温かい家で暮らしている姿を見て思いました。
「俺もあんな風に暮らしたい」
そこでライオンは牙を隠し、大好きな肉を食べるのをやめ、ネコのフリをして温かい家でしあわせに暮らし始めたのです。
ネコのフリにもすっかり馴染んだある日、ライオンの家に悪いキツネがやってきました。ライオンはキツネをぱくっと食べてしまいたかったものの、ぐっと我慢して堪えました。しかし、そこへ運悪く無礼なオオカミたちが通り掛かったのです。いくらネコのフリをしていても、ライオンの子は所詮ライオンでした。ひさしぶりに味見した肉の味を、ライオンは懐かしく思いました。
しかし、仲間を食われたオオカミたちも黙ってはいません。怒ったオオカミは群れで仕返しにやってきました。
「エサの方からやってきたのだから仕方ない」
そうしてネコのフリをしていたライオンは、今度こそ我慢せず、大好きな肉をまたお腹いっぱい食べたのでした。
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とまあ、ネタバレのようなそうでもないようなやっぱりネタバレでしかない何だか分からないお話を書いてみましたが、そんな感じの映画です(どちらかと言うばオオカミに例えられてましたけど、寒い国の人たちの方がよりオオカミっぽいので)。
何ていうか、ベタと言ったらベタな展開ではあるものの、みんな大好きなベタでしたよね。ツボというツボを押しまくってくるので、この手の映画が好きな人なら、たまらんくて悶絶しちゃうやつ!
ライオンの例えをまだ引きずるとしたら、食べ方があまり上品じゃないところが最高でした。中々残酷で容赦なく殺すところが最高。殺傷能力の高そうな武器を遠慮なく使っているところも最高。そんなバイオレンスの合間に挟んでくるウィットや音楽もまた最高。
因みに上の長い例えの1番の要点は”ライオンの子はライオン”ってところでした。あんなのもう、最高オブ最高じゃん!笑顔がかわいくてかっこよくてもう大好きオブ大好き❤︎まだまだ元気そうな姿が観れて何よりでした。
ところで「Nobody」ってそのまま「何者でもない」だと思ってたけど、ハッチが通った後には「誰も残らない」=「No Body」的なダブルミーニングでもあったのかな?違うか。