クレヨンしんちゃんは息子が映画館に行きたがるようになった年から毎回見るようになったんですが、大人も楽しめるような味付けになってて完成度が高いですね。任天堂の宮本さんによる「子供をなめてはいけない」という言葉をなんとなく思い出します。
今回は推理モノの要素があるんですが、これが意外なくらいにきちんと推理モノの定番ネタをしっかり踏襲してて、一週間の滞在が少しずつ減っていくごとに緊張感が増していき、謎が深まる構成になっていて、自然と興味深く見れてしまいます。
意外な真相？のダイニングメッセージ（死んでない）あり、犯人へのミスリードあり、などなどの推理要素は、かなり推理モノを研究した上で、クレヨンしんちゃんらしい演出などを盛り込んだんだろうなぁ、と思います。
そして終盤、誰かを貶めることなく、いろいろな多方面の視点を盛り込みつつ、二人が思いをぶちまけつつ疾走するラストは、うるっとくるシーンもあり、とても心を動かされました。プレイベートレッスンで先生が「人間だから間違えちゃうの」と優しく語るシーンが特に印象に残りました。
見終えた瞬間に、息子が「おもしろかったー！」と満面の笑みで語ったのを見て、もしかするとこの作品で初めて推理モノに興味をもって、将来作家になる子供も出てくるのではないか、と期待してしまいます。
