いとまど

ハウス・オブ・グッチのいとまどのネタバレレビュー・内容・結末

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

グッチのお家騒動。金に権力にプライドに渦巻く欲、パトリツィアの執着心が凄い!!!
野心的なパトリツィアの成り上がり物語に、メゾンヒストリーが絡んでいて長尺でもだれずに見応えがあった。ガガの女豹のような鋭い眼光が印象的!バチバチのメイクが映えるゴージャスなお顔立ちなんだけど、後半にかけて涙でメイクが滲んだ目元はいかにも感があってあんまり好きじゃない…とはいえ、泣きつつも一瞬で真顔になる瞬間、冷徹な表情に背筋が凍る思いです!!

前半のアダムドライバー青年期の初恋でキャッキャッルンルンしてる感じ、可愛らしかったな。アダムドライバーのこと初めて可愛いと思ったし、ヒロインよりヒロインだった。
だんだんファッションも洗練されていってダブルスーツを着こなし、グッチの中でも出世していく。

この辺から株とか買収とか、ちょっと難しい話になってくるので、あとで解説動画見たりしました。家族経営と一言で言っても、それぞれ目指すビジョンが違うからそりゃあ揉めるよね。
私がブランド品を見るとき、ブランドの理念とか成り立ちをそこまで理解して見ることはほとんどないので、こういう一族の争い事を見るとブランド品自体が「虚像」じみた物に感じてしまう。何に価値を見出すか問われてるような…。

キャラクターとしては、パオログッチが好きだったな。好きって言うか、どこか憎めないというか。笑
ジャレッドレト…ジャレッドレト?!?!?!このハゲチャビンが?!?!っていう驚きと、悪趣味とさんざん言われつつもコーデュロイのピンクスーツとか配色がポップで見てて楽しいファッションだった!

やっぱりグッチのローファー憧れる!!美しい〜
あとガガ様のファビュラスなヒップを目にして、帰宅後スクワットとヒップリフト始めたよね。笑
まぁ、2時間半も座って映画見てたから尻潰れるしかないんだけど。笑

今でこそハイブランドは買収グループ化が当たり前になり、LVMHやケリングの国盗り合戦みたいになっている。ブランドが一族だけで経営するのは昔話みたいになりつつある中で、今度はLVMHの巨大企業の一族の後継者がどうなって行くかっていうニュースもあるので、ある意味皮肉だし、形や名前を変えてそれぞれの「グッチ物語」みたいなのがあるんだなと思った。

それを踏まえて「現在のグッチには、グッチの血筋のものが誰ひとりいない」という締め方はどっしりきました!!
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