いずぼぺ

モーリタニアン 黒塗りの記録のいずぼぺのレビュー・感想・評価

3.7
自由と赦しは同じ

悪名高いグアンタナモ収容所に収監されたモーリシャス人の「モーリタニアン」。
9•11以降「敵」を求めていたアメリカ政府により拉致、監禁、拷問を受けていたスラヒ。
アメリカは法治国家であると信じていたが、グアンタナモには「特別」があった。

陰謀ものなのかな、と観始めたけど実話もので正義とか悪の話でもなく民主的法治国家における「人権」がテーマだった。

アメリカ軍だけではないだろう、あらゆる組織で声の大きな者がわかりやすい正義や理念を声高に叫ぶと、統率のとれた組織であればあるほどこの声に応えてしまいやすい。「特別」はいつしか常態化し正義や理念はぼやけてしまっても実行する行為だけはより洗練されていく。統率が取れていればいるほど組織的な風通しは悪いものだ。

ジョディ・フォスターとカンバーバッチの2人で画面上のIQバク上がりでしたね。
95-69