白米

竜とそばかすの姫の白米のネタバレレビュー・内容・結末

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

他作品の上映前のCMで歌を聴いたときから観に行こうと思ってました。その時は内容というよりも、中村佳穂さんの声と映像に惹かれていたのですが、いざ、映画館で観てとても感動しました。

お母さんが他の子を助けに川に入ったことを、どうして私を置いていったのと心を閉ざしてしまうすずちゃんに、お母さんの気持ちをわかって欲しいなと思っていましたが、物語の中盤、そして終盤で竜を助けたいという気持ちが全面に出てきたとき(特にはなればなれの君へを歌っているシーン)にやっと気持ちが理解ができたのかと思って涙が出てきました。また、高速バスでのお父さんとのやり取りも、素敵でした。会話こそ少なかったけれど、お父さんはしっかりすずちゃんのことを見守っているし、わかってくれているなと感じてそこもまた泣きました。

細田監督の作品は家族や周りとの繋がりがいつも描かれていて、いつもその繋がりが物語を展開させていると思います。私はあつもその繋がりに泣かされて感動させられています。今回もお母さんお父さんだけでなく、コーラスのおば様方、しのぶくん等すずちゃんを助けてくれる人達が手を差し伸べてくれて、それを少しずつぎゅっと握り返していくすずちゃんの変化がとても嬉しかったです。そして、今度は手を差し伸べる側にすずちゃんがなるのも、とても感慨深い気もします。Uという仮想空間の中で、でも実在している竜を助けたいと自分から動き出すすずちゃんに頑張れ頑張れと応援して、いつの間にか自分もUの世界の住人になったようでした。

歌で泣き、成長で泣き。ほんとにどすっぴんで次は映画館に行きたいくらいです。

ストーリーは賛否両論あるようで少し驚きました。もっとキャラクターを掘り下げて欲しい、とかストーリーが意味不明とか、そういう見方、感じ方もあるのかと思い、すごく細かいところまで観ている方々ばかりでなんだかこうやって思いの丈を書いているのも恥ずかしいですが、その細かく描写されていないところも想像ができて楽しめて、もう一度観に行こうと思える映画のように思います。

この夏、ぜひ劇場に足を運んだ皆さんと感想を語り合いたいような映画でした。IMAXでぜひ!!!観ていない方も観て欲しいです!
白米

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