Jun

竜とそばかすの姫のJunのレビュー・感想・評価

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
4.6
細田守監督作品に対する印象としては、フィルモグラフィーが更新される度に監督自身の脚本への関わりが殆どひとりで完結されるものになっていき、並行してシークエンスの繋ぎが些か出し抜けに感じられる嫌いがあった。しかし今作は広大なネットのマクロな視点と主人公の目を通したミクロな視点が無理なく組み合わさり、物語がドラマチックに展開されている。美女と野獣を下敷きにした構成も、加味されたオリジナル要素が上手く機能しており、竜を巡る騒動を通して過去と向き合う主人公の姿には目頭が熱くなった。

それにしても歌の力は偉大だ。音楽の面で映画の持つ説得力は飛躍的に向上している。
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