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スペンサー ダイアナの決意のnoborushのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

スペンサー 2021年作品
原題 Spencer
4/10
パブロ・ラライン監督
スティーヴン・ナイト脚本
クリステン・スチュワート ショーン・ハリス サリー・ホーキンス
エイミー・マンソン ティモシー・スポール
ダイアナ皇太子妃(クリステン)がチャールズ皇太子との離婚を決意した
1991年のサンドリンガム・ハウスでのクリスマス休暇を描いたもの。
パブロ・ララインは「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」で、
ジャクリーン・ケネディが夫の暗殺後の危機に強く立ち向かった姿を
描いて成功していたが、同じ手法でダイアナに肉薄してみた。
夕食のスープにカミラ夫人と同じだった真珠のネックレスを落として
しまい、真珠を飲んだり、ワイヤーカッターで上腕を自傷したり
アン・ブーリン(スペンサー家が繋がるヘンリー八世が再婚するために
殺された王妃)の亡霊を観たりと、フィクションだと断りが入っても
("Fable from a True Tragedy")
こちらは史実とフィクションの境界を設定できない。
対象が王室であり、本人も亡くなっているので何でもしていいわけでは
ないと思う。一見ダイアナに寄り添うようで、劇中で描かれるパパラッチと
本質は変わっていない。
フィクションとして扱うには問題が多い。
仮に対象がメーガンとか日本のやんごとなき人の一族で民間人になった人とかが、
本人達の一方的主張で映像化したらどうなるのか。
単純にダイアナ可哀想とか言ってる場合ではない。
クリステンは壊れかけたダイアナを演じているわけだが、「Seberg」(2019)の
ジーン・セバーグとやっていることは同じだった。観ていて面倒くさい。
衣装やメイクはダイアナに素晴らしくよせているが。
サリー・ホーキンスがダイアナの侍従兼友人で出ていて、ダイアナに対する
好意とカミングアウトするシーンはクリステンがバイセクシャルであることも
あって入れてきたのであろうが、ポリコレ的目配せにしか見えない。
ラストでチャールスらと狩猟をさせられていた息子二人を連れ出して
ポルシェでドライブして終わる。
明らかにやりすぎだ。
侍従の減量したティモシー・スポールが厳格そうで良かった。
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