どど丼

スペンサー ダイアナの決意のどど丼のレビュー・感想・評価

3.8
クリステン・スチュワート、ダイアナ妃に完全憑依。クリステン=ダイアナってイメージが付かなかったのだけど、全くクリステンに見えなかった、彼女はダイアナだ、もうこれだけで観て良かったと思う。

ストーリーには知っての通りであまり新鮮味は無いが、ホラーかと見紛う心理ドラマとしてとても見応えあり。否応なく世間から注目を浴びる重圧に耐えながら、夫に浮気されたり信頼を寄せる使用人にも去られ深い孤独に苛まれるダイアナ王妃の苦しみを、幻覚と妄想、そしてクリステン渾身の演技で表現。アン・ブーリンに重ね合わせる演出、なるほど。王室モノだけあって衣装や美術の美麗さは流石の一言。

"王室"の"女性"故に苦しまなければならなかったダイアナの姿は、ハリー夫妻が皇籍を離れ、従来の性役割に対する反省を示すべき今だからこそ描く必要があったんだろう。クリステンの起用は、終盤マギーが打ち明けるシーンが決定打だったのかな?
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