ダイアナ皇太子妃へのフィーバーっぷりとか
後のパパラッチによる悲劇的な最期だとか
その当時の熱量を知らないと結構苦しい。
かくいう私自身は当時もう生まれてはいたものの
幼すぎたので熱量までは知らないというのが正直な所。
なにせ本作の冒頭時点ですでにダイアナは
精神的に追い詰められておりヒステリックで癇癪持ちで
端的にはすごく面倒臭い人になっている。
当時の状況を知っていればこれを受け入れやすいんだろうけど
知らないとただただ面倒臭い。
そりゃあ王室で孤立していたり、
皇太子の不倫に苦しんでいる描写はされているものの
王室は象徴・シンボルとしての側面が少なからずあるというのは
子供でも知っている周知の事実であり、
ダイアナのやだやだ小生のしたいようにさせて!は
あまりに扱いに困る。
だからダイアナと王室家族周りで働く人たち、
メイドやシェフや警護主任が本当に大変そうで
そこに同情してしまう。
上司同士で方針に揉めに揉めて振り回される部下を見ているようで
もうそこばかりが気になってしまう。
そんな様子が冒頭から終盤にかけてずっと描かれるものだから
終盤に突然「みんなに愛される皇太子妃」的なシーンが
差し込まれたとて、あーもう面倒くせえなあ!としか思えない。
あるがまま生きる自由を求める姿とか
抑圧された女性の解放という要素があるのだろうけど
でもそれによって周りが迷惑するのであれば
まずは病院に行けって話よ。
不倫野郎でいいトコなしの皇太子も
病院に行けだけは言ってるんだよなあ。