悲劇的な戦争映画もうんざりするのか、喜劇的に描くことで戦争映画の批評でもあるし歴史を伝えていくことでもあるのだが、日本では最近こういう映画はない。むしろ悲劇の主人公だけがクローズアップされるような作品ばかり。以前は『拝啓天皇陛下様』や岡本喜八『肉弾』のような映画があったが。
この映画は大したストーリーではないのだが、ヒトラーの影武者の男が一家を殺されたユダヤ人爺さんの隣に引っ越してきて起きるドタバタ喜劇。まあ、最後は人情劇のような。
それでも毎年のように公開されるナチス系の映画はそれを伝えていこうとする意図が見られる。日本は過去作品をくり返し上映するとか。