ミシンそば

リトル・シングスのミシンそばのレビュー・感想・評価

リトル・シングス(2021年製作の映画)
2.6
所感としてはショーン・ペンの「プレッジ」とシュルイツァーの「ザ・バニシング-消失-」を足して二で割ったような映画だった。
どちらもよく出来たミステリー(前者は好きだが後者はそこまで…)だが、クオリティの高い映画二つを足せば、美味い料理が出来上がるか、結論から言うと「出来ない」。
個人的には、長く、緩慢で、ビデオスルーも納得の出来だった。
ハイウェイのシーンなんかは、編集が異常によく出来ていたとは思うが、何を言いたいのか自体はそこまで明瞭ではない。

主要キャスト陣はさすがに好演ぞろい。
だが、デンゼル・ワシントンの動きにはキレはなく、もう流石に爺であることを隠せなくなってきていた。
有力容疑者役のジャレッド・レトの演技も非常によく、この容疑者役にはある種の舞台装置感こそ感じはするが、それが後々になって効いてくる。
そこは上手いとは思った。

結末は――すでに言い尽くされているだろうが後味最悪。
観終わってから考察やネタバレを読むと、さらに後味悪くなる。
あんまり好きにはなれないな。