kkkのk太郎

今求められるミニマリズムのkkkのk太郎のレビュー・感想・評価

今求められるミニマリズム(2021年製作の映画)
2.6
物質至上主義を否定することで自分らしく生きることが出来るという思想、「ミニマリズム」を実践する人々に迫るドキュメンタリー。

Netflixオリジナル作品。
世にミニマリズム・ムーヴメントを巻き起こした(本当か?)ジョシュア&ライアンが、ミニマリズムの素晴らしさを教えてくれる。

このドキュメンタリーを観て私は思った!
海外の人ってプレゼンが上手だなぁ〜〜。
こう、手振りとか声の抑揚とか視線の動かし方とか、オーバー・アクションといえばそうなんだけど、不思議と惹きつけられるというか…。
日本人がこういうことをやると途端に嘘くさくなるんだけど、欧米人だと違和感無いんだよな〜。
これなんでなんだろう?やっぱり慣れの問題なのかな?そりゃ全ての欧米人がプレゼン得意ってわけではないんだろうけど、少なくともこういう映画にでてくる実業家やメンターはみんな達者ですよね。
ということで、アメリカ人のプレゼン力の高さを確認できるという点で、非常にオススメ出来るドキュメンタリー映画です!!

…え?映画の内容?
「お片付けは大事」というすごく普通のことを、さも重要なことのように語りかけてくる映画で、なんか新手の宗教とかセミナーの勧誘みたいだった。
「人生のどん底にいた私たちですが、ミニマリズムを実践したおかげで、今はこんなに幸せです!💕」みたいな感じ。結局自慢話じゃねーかっ!!

そもそも、この映画を観て「私も今すぐモノを捨てなくちゃ!」と思う奴は、GoogleやAmazonの広告に踊らされて不要なモノを買いすぎちゃう奴となんら変わらんのではないだろうか?
というか、人間の思考を言葉巧みに操り、自分たちの都合の良いように動かそうとしているという点において、このドキュメンタリーとビッグテックは同じ穴のムジナな訳でね。そんなもんに踊らされるかっつーの。
このドキュメンタリーを配信しているのがストリーミングサービスの最大手Netflixだというのは、もしかして盛大なブラックジョークなのかしらん?

まぁ個人的には、ミニマリズム的な思考はとっても大切だと思うし、それの実践が人生を変えるかどうかは置いておいても、身の回りのモノを整理整頓するというのはとても気持ちいいことだと思う。
ただ、ジョシュア&ライアンとか、片付けコンサルタントのこんまりとか、それで金を稼いでる奴はめっちゃくちゃ胡散臭いと感じてしまう。

このドキュメンタリーを観るくらいなら、史上最強のミニマリスト、タイラー・ダーデンの姿を拝める『ファイト・クラブ』を観ろっ!!
大層なことを言ってるっぽいけど、このドキュメンタリーの内容は20年以上前の映画、『ファイト・クラブ』がすでに全部言ってるぞ!

まぁミニマリズムだろうがマテリアリズムだろうが、自分の頭で考えて行動しろということです。じゃないとタイラーに「お前らは歌って踊るだけのこの世のクズ…!」っつってブチ切れられるしね。
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