ぎゅう

漁港の肉子ちゃんのぎゅうのネタバレレビュー・内容・結末

漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

明石家さんまプロデュースだし、
肉子ちゃんのビジュアル的に
お笑い系とか盛りだくさんだったら
醒めそうだな、というような不安は杞憂に終わりました。

可愛らしいアニメのビジュアルだけれど
大人に向けた映画だと思った

何がこんなに悲しくて
愛おしいのか
自分でも言語化できない感情が溢れてきて、観てよかったと心から思った。

肉子ちゃんの
ノーテンキで鈍感で、
おバカな温かさが
とても愛おしい


二ノ宮くんに、
友達のまりあちゃんが
仲間外れにされている話をした際に、
主人公の喜久子が
思っていることをぶつけたら
二ノ宮くんは
責めるでもなく、
慰めるでもなく、
たんたんと話を聴いたことで
喜久子が自分のずるさや
怒りに気づくシーンが
とてもよかった


喜久子の実の母親について
肉子ちゃんが
「きくりんを捨てたんと違うんよ
若かったから、ただ怖かったんよ
でもきくりんができた時
嬉しくてすごく泣いてたんよ」
と泣きながら話すところは
自分も若くて女手1つで
苦労が絶えない中、
赤ん坊を押しつけて消えた母親を
微塵も責めるでもない
肉子ちゃんの天性の温かさが
とてもよかった

物語の全体において
正しいとか
悪いとかがなく
ただありのままに
世界を受け入れているところが
とてもよかった

あと映像クオリティの高さ。
ごはんのシーンはとても美味しそうだし
島の景色もすごく美しい。
こんな町に住みたい
ぎゅう

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