蕗

漁港の肉子ちゃんの蕗のレビュー・感想・評価

漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)
4.4
主人公の佇まいにずっと救われる、安心感。小学生の時ってこんなに雲の上の視点から自分や他人を見つめられていたかなあ。

ごはんが全部おいしそう、肉…
クラス内の人間関係、憂鬱な放課後、男子からの気持ち悪いような気恥ずかしいような視線、生理への恐怖ときたときの背伸びした気持ち、家帰ったら爆睡してるお母さん、昔仲良かった子、全部思い出した。
菊子さん(肉子ちゃん)の優しさや包容力は彼女自身や周りを救うけどその分この人になら言っても大丈夫、しても大丈夫、が多すぎて悲しくなった。本人はそれを自覚した上で振る舞っているけれど。
きくりんを育てることになったきっかけは悲しいことだけど、ミウと肉子ちゃんが一緒に暮らしていた時間は尊くて、きくりんが肉子ちゃんと一緒に生きていることも尊くて、きくりんは全部理解して受け止めていて、この2人や周りを脅かすものはもう出てきませんようにと願わずにいられないよ。

チック症の同級生、二ノ宮との関係性もよかったなあ、あの模型は完成させるものじゃないんだよって言うのが、なんか、印象に残ってる。
顔動かすのって気持ちいいって純粋に思えるきくりん、、
蕗