このレビューはネタバレを含みます
認知症を患ったゲイカップルの話。
中年のゲイカップルという設定は珍しいものの、特に差別に遭うわけでもないし、認知症の症状もそこまで深刻には描かれず、淡々と2人の旅が描かれていく感じ。
あまりベタベタせずに、軽口を叩き合う様な2人の関係性は見ていて心地良いものがありました。
山場となるのは、遺書代わりのテープを発見してからでしょう。
「死んで欲しくない」という気持ちも分かるし、「迷惑を掛けたくない」という気持ちも分かる。
コリン・ファースとスタンリー・トゥッチの演技も良くて、何とも言えない気持ちにさせられましたね。
最後は死を受け入れた…って事なのかな?
まぁ、どっちにも受け取れる様に作られてあるし、そこは見る者に答えを委ねているのかもしれません。
重たいテーマの作品ではありますが、前半に関しては牧歌的なロードムービーでもあるし、90分でサクっと見れる作品でもあるので、興味があれば躊躇せずに見て欲しいなと思います。