Kororin68

三姉妹のKororin68のレビュー・感想・評価

三姉妹(2020年製作の映画)
3.7
だれが長女で、次女で、三女か、気づくまでしばらくかかりつつ、その複雑さ自体が、背後にあるストーリーの重さ・複雑さ。
意外と「宗教2世」もテーマに盛り込まれている。
「母親であるってどうすればいいのか、分からないんだ」という本音と、それに対する「愛すればいい。愛していればかならず分かる」という、まったく説得力を欠いた発言が、刺さる。

愛するってどういうことか? 家族って?
背景に大きくある、活発なキリスト教信仰・教会活動が、韓国で深刻に問われて、もう久しい。
そこを向き合わないままなら、キリスト者の語ることばは、どれも薄っぺらく、かみ合わないんだ。

それでも、ラストの、無理のない明るさは、この映画が批判ではなく、希望を語りたいのだと思わされる。
Kororin68

Kororin68