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ボストン市庁舎のsukeのレビュー・感想・評価

ボストン市庁舎(2020年製作の映画)
4.5
作意はあるが悪意を感じさせない、誠意ある目線と耳を被写体に向け、民主主義、市政を描く。多様性の街ボストンの記録ではなく、意志を持った表現として届けられる。
刻一刻と表情を変える建造物の顔や、ゴミ収集車、道路標示の糊など、映像面でもキャッチーなおもしろさが多数拾われていてサービス精神を感じた。ワイズマン作品の中でも特に見やすい感じがする。そして雄弁で饒舌な印象を受けた。
建造物などの町の点描が、その建物の大きさや性質を絶妙なフレーミングと光、編集のテンポで演出している。
音の編集もかなり細かい。映像と共に切り替わるものもあれば、映像に先んじて鳴ってきたり、カットが切り替わった後にも鳴り続ける音があり、その辺りのコントロールがかなりこだわりとエンタメ入ってる感じで飽きさせなかった。特に車から聞こえる音楽のカットアウトや街のドラム、パーキングメーター?信号?のピッピ音。
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