べに

しあわせのパンのべにのレビュー・感想・評価

しあわせのパン(2011年製作の映画)
3.6
大きな事件が起こるようなことは無いのだけれど、冷静に考えるとこれで生計が立てられるのかなとかと思っちゃうけれど、忙しない毎日に忘れかけていた時間と人との過ごし方を知らせてくれるような作品でした。

週末にこの作品の脚本を元にした朗読劇を鑑賞してきました。
それで気になってこの映画を観ました。

朗読劇では、水縞くんがりえさんに出会ってからの日々を日記に綴っている、というスタイルでした。
2人が月浦へ行くまでのことも語られていたので、りえさんの都会での生きづらさを他人の視点から見えた気がします。

映画だと、もう2人が月浦でお店を開いてるところからだったので、映画だけ見ていた場合、りえさんや水縞くんのこれまでの人生をどう解釈するのかな、とも思いました。

それなので、一番最初のお店のシーンでは、原田知世さんのりえさんがコーヒー豆を挽くスピードに少し違和感を覚えました。

それでも、阿部さんのアコーディオン以外はあまり音もなく、静かな中でコーヒーを淹れたりパンをこねたり焼いたりする2人の様子が、
画面全体にとても心地よく、
また月浦の景色も素晴らしく、落ち着く映画でした。
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