要

アメリカン・ユートピアの要のレビュー・感想・評価

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)
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とても良かった…感動したし元気が出た。一体感、幸福感。
気軽に娯楽を見ようと映画館に入ったら人間として一皮向けて出てきちゃった…みたいな最高の映画体験でした。

このおじさんのこと知らなくて全然OK!
音楽ジャンルとか好みの枠を超えたところにある圧倒的なエンターテイメントなので、どうか多くの人に、音楽ファンじゃない人にも見てほしいなぁと思わされる作品でした。

概要
70年代後半〜80年代のNYを代表するバンド、トーキングヘッズのフロントマン:デヴィッド・バーンと、個性豊かな11人のマーチングバンド&ダンサーが、アメリカの現代社会が抱える問題に鋭く切り込みを入れながら繰り広げる圧巻のブロードウェイ・ショー。原案は2018年リリースの同名アルバム。監督はスパイク・リー。

「アメリカン・ユートピア」、同一民族の割合が高い日本と比べ桁違いの多様性を内包するアメリカという背景を考えると込み上げるものがあるなぁ、と。世界の縮図って意味で。分断の時代に、ただ皮肉をたれるだけじゃなく希望を感じさせてくれる。
デヴィッド・バーンの本人の生き様が伴っているっぽいのも伝わってきて最高にかっこいい。愛国心とか、もっと広く人類愛みたいなものをこんな形に昇華できるなんて羨ましい、すごい才能だと思う。
一体感がたまらなく幸福なひと時を味わった。
ミニマルな舞台装置での効果的な演出も素晴らしかった。

トーキング・ヘッズから影響を受けたとされる国内アーティストたち、ニュー・ウェーブ界隈は元々好きだったので、これきっかけにルーツに触れることができてそれも嬉しかった。
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