fujiback

陰陽師: とこしえの夢のfujibackのレビュー・感想・評価

陰陽師: とこしえの夢(2020年製作の映画)
3.8
2001年の野村萬斎主演の陰陽師が大好きで、ちょっと不安になりながら視聴してみたんだけど、粗があるなと感じつつもとても楽しめた。

陰陽師が元ネタでありつつも、中華なファンタジーに仕上がっていて、開始10分ぐらいで「なんか違うけど、これは期待できるぞ」という気持ちになる、独特の良さがある。

場面ごとに色んなものの影響を受けているように感じられて、それも見ていて楽しかった。序盤の博雅と晴明が戦うシーンの晴明の身のこなしは2001年の映画を彷彿とさせ、蛇が登場してからは怪獣映画的な感じだし、3人の式神が降臨するシーンは言葉にしづらいけどアニメとかゲームで見たやつ感が強く、博雅が式神として降り立つシーンはアメコミのスーパーヒーローだった。

かなり違う作品ではありつつ、博雅が笛を吹いたり、密虫がとってつけたように出てきたり、晴明の家?は2001年の映画とよく似ていたりと、過去作を知っているから楽しめるシーンもあり。

演出のせいか、自分が中国人俳優の顔を見慣れていないからなのか分からないけど、師匠と晴明の区別がつきづらいシーンがあって混乱したり、展開が急だったりするなと感じるところはあるけれど、いろいろ考えて見れて楽しい作品だった。
fujiback

fujiback