ちゅにちゃん

レミニセンスのちゅにちゃんのレビュー・感想・評価

レミニセンス(2021年製作の映画)
2.6
記憶を再現する装置を使って犯罪捜査を行う主人公が、記憶の再現を求め訪ねてきた女性の記憶を再現。主人公がその女性の虜になり交際するも、突然、女性がいなくなり、失踪した女性の実像を探るミステリー。DVDを再現するように、メモリーボードに記録した記憶を何度でも再現する事が可能になると言う設定はとても面白い。しかし都合の悪い記憶や思い出したくない記憶も、悪意ある第三者によってコントロールされるようになると話は別だ。覇権主義国家が国民の記憶を管理し、記憶を自由にコントロールする事が出来たら政治的空想を頭に描いただけで犯罪者の烙印を押されかねない恐怖がある。記憶は人から分離出来ない事で思い出となり、思い出は体験によって作られるかけがえのないもの。記憶が人格そのものである事を改めて認識させてくれるところが有意義である。